長年抱いていた起業計画を実現するには、何から始めればよいでしょうか。新たにビジネスを始めるには多くの準備と心構えが必要です。起業を成功に導く10のキーポイントをまとめました。
ビジネスを始める前に抑えておきたい、10のポイント
1.マーケットを知る
ビジネスでは、需要と供給がすべてです。自分のプロジェクトにどれだけ思い入れがあっても、世界で成功するには、正当な需要がなければなりません。考慮すべき点は次のとおりです。
- 参入する市場の現在の規模
- 成長の可能性
- 強みが活かせるビジネスエリアがどこにあるのか
2番目のポイントに進みましょう。
2.競合相手を知る
販売する商品にかかわらず、デジタル化によって、競争はかつてないほど激化しています。消費者は、たった数回クリックするだけで、複数の競合他社を比較することができるのです。そのため、自分の競争相手を把握するのが大切です。
まず、ウェブサイトで自身のビジネスアイデアに関連する用語を検索し、上位の検索結果を見てください。他社がどのようなサービスや製品を提供しているのか、自社が提供していない点や逆の側面は何かを確認しましょう。また、彼らがどの価格帯で製品やサービスを提供しているかもチェックしてみてください。もしも自社がより良いものやより安いものを提供できない場合は、アイデアを見直す必要があるかもしれません。
次に、徹底的に競合分析を行うことが重要です。これにより、市場で顧客の需要が満たされていない隙間、つまりビジネスを転換して対応できる需要を特定することができます。また、より効果的にマーケティングと販売を行うための秘訣を学び、今後の成長戦略に影響を与える市場トレンドを明らかにすることができます。
競合分析に関する記事もあわせてご一読ください。
3.顧客を知る
どのようなビジネスにおいても最も重要なことのひとつは、顧客を正しく理解することです。顧客の動機や行動、ニーズは、価格設定からマーケティングに至るまで、成長戦略のあらゆる部分に反映されるべきものです。
ターゲット顧客の年齢、性別、収入、職業などの顧客プロファイルを作成しましょう。(もちろん、ビジネスによっては、複数のプロファイルがある場合があります)。ここでは、そのヒントをいくつかご紹介します。
- 顧客プロファイルを完成させる際に答えるべき重要な質問のリストを書き出す
- 例えば、なぜ顧客はあなたのビジネスに魅力を感じるのか?顧客のどのような課題を解決できるのか。
- 市場調査を実施する
- ソーシャルメディアでアンケートを投稿し、フィードバックを集めることも可能です。さらに一歩踏み込んで、潜在的な見込み客にインタビューを実施することもできます。
- 競合他社のソーシャルメディアをチェックする
- 彼らのフォロワーは誰か、コメント欄でどんな会話がされているのかを確認します。
ビジネスが立ち上がれば、顧客のオンラインでも最も活動する時間帯など、顧客の行動を追跡し分析することで、顧客プロファイルをより詳細に特定することができます。これはエンゲージメントを向上し、メッセージを最適な人へ最適なタイミングで届けることに役立ちます。
4.ブランドを構築する
ブランドの構築とは、ビジネスをどのように認知されるかということです。それは、ブランド名をつくるところから始まり、マーケティング・コミュニケーションに至るまですべてがブランドの構築につながります。
次のことを考えてみてください:
- あなたのビジネスの目的は何か。
- あなたのビジネスのUSP(自社商品・サービスの強み)は何か。
- 競合他社との違い(価値・デザイン・革新性など)は何か。
- ターゲット顧客が最も惹かれるであろうビジネスの特徴は何か。
- これらの答えが明確になってから、顧客に伝える最適なブランドのイメージやデザインを構築することができようになります。
5.ビジネスプランを立てる
次は、ビジネスのあらゆる面を現実的にするためのものです。それは、ビジネスプランの作成です。これには、ビジネスの目的・戦略・目標・予測される結果が含まれている必要があり、成長に合わせて着実に進むためのベストな方法です。銀行や投資家から投資を受ける場合にも非常に重要で、新入社員や潜在的なブランドパートナーにアプローチする際にも必要になります。
正しく行えば、ビジネスの弱点だけでなく、支援やスキルアップが必要なポイントを特定することもできます。こちらで紹介しているビジネスプランを設計するための究極のガイド(英語のみ)は、すべての必須事項を確実に押さえ、ビジネスに自信を持って進めていくのに役立ちます。
6.マーケティング
あたなのビジネスは、まずは人々に認知されてこそ成功するものです。したがって、ビジネスプランには、マーケティング戦略の骨子が含まれていなければなりません。
検討すべき手段は、
- ソーシャルメディア
マーケティング予算が限られているスタートアップ企業にとって、SNSは、ブランドについて語り、ファンを作り、見込み客とつながることができる無料の手段です。 - メールマーケティング
メールマーケティングもまだ活用余地があります。ブランドからの関連ニュースやオファーを掲載したニュースレターを毎月配信しましょう。ただ、配信しすぎは禁物です。あまりにたくさんのメルマガを送りつけるのは逆効果になります。 - ブランドパートナーシップ
定評のあるブランドとパートナーシップを組むことで、あなたのビジネスは適切な消費者に注目されるようになります。相互に有益なキャンペーンを行える、補完的なブランドを探してみましょう。 - ソートリーダーシップ
これは、いわゆるオピニオンリーダーとして業界内でのあなたの信頼性を示すものです。あるテーマについて専門知識を共有することで、あなたのビジネスが信頼されるものであることを証明できます。そのようなリーダーになる方法については、こちら(英語のみ)
7.リスクを考慮する
あまりネガティブなことは述べたくはないですが、新規事業の多くが困難に直面するのは避けられない事実です。実際、スタートアップ企業の約20%が初年度に倒産し、50%は5年を経過することができないというデータもあります1。
しかし、リスクを最小限に抑えるためにできることはあります。それは準備です。週の始めに、やるべきタスクのリストを作成し、目標との整合性を保つことができます。備を怠ることは、失敗する準備をしていることになります。週の初めに、完了すべきタスクのリストを作成し、ビジネスプランをタッチポイントとして使用して、目標に沿っていることを確認します。
メンターを見つけるのもいい方法でしょう。あなたを指導し、アドバイスや見識を与えてくれる成功したビジネスパーソンは、かけがえのない存在です。
8.コストをコントロールする
リスクと言えば、ビジネスの失敗の主な理由のひとつは、資金が底をつくことです2。キャッシュフローを維持するために、以下に気をつけましょう。
- 予算を立てしっかり管理をしましょう。支払いを優先します - サプライヤーには常に期日通りに支払うことです。
- 設立コストを最小限に抑えましょう。華やかなオフィスは魅力的かもしれませんが、ビジネスが十分な利益を生み出すまでは、予備の寝室程度があれば十分です。
- サプライヤーを調べてみましょう。少し交渉すれば、特に競合他社と交渉していることをベンダーが知っているかもしれません。最も有利な取引を見つけることができるでしょう。
- 時は金なり!時間の無駄を最小限にしましょう。可能な限りプロセスを自動化すると、ビジネスのコストを大幅に節約できます。
- フリーランサーを活用しましょう。正社員を雇用できるようになるまでにはしばらく時間がかかるかもしれません。それまでの間、フリーランサーの柔軟性を最大限に活用してみてはいかがでしょう。
9.アウトソーシング
どんなに情熱がありハードに働く起業家でも、すべてをひとりで行うことはできません。ミスが発生するリスクが高まるからです。ビジネスにおける自分の強みと弱みを理解し、後者を専門家に委託します。また、プロセスの多くを自動化するためのソフトウェアやテクノロジーの選択肢もたくさんにあります。調べてみて任せてみましょう。
10.法的事項は必ず守る
ビジネスを始めるうえで、あまり刺激的なポイントではありませんが、とても重要です。考慮する必要がある事項の一部を簡単に説明すると、次のとおりです。
- 法人登記
- 保険の加入
- アイデアの特許化
- 個人情報保護の遵守
- 従業員の働く権利
- 健康と安全
労務面なども含め、様々な法規を調べておくことが重要です。
さあ、次のステップへ
商品をお届けするロジスティクス企業として、DHL Expressは、これまでにたくさんのスタートアップの貨物輸送と納期遵守をサポートしてきました。顧客との約束を果たすために。DHLに是非ご相談ください。
1 - Lending Tree、2022年5月
2 - DCインキュベーター、2019年11月